minneとメルカリは、ハンドメイド作品専門マーケットか総合フリマかという運営思想の違いが根本にあり、作品タイプと客層に合わせて使い分けるのが2026年の基本です。販売手数料はminne10.659%・メルカリ10%とほぼ同水準ですが、料率がかかる範囲と振込手数料の差で、実際の手取りは変わります。
この記事でわかること
- minneとメルカリの構造的な違いと、それぞれの客層
- 販売手数料・振込手数料の比較(2026年8月時点の公式表記ベース)
- 作品タイプ別の使い分けと、併売するときの注意点
Apron Daysでは、メルカリを主戦場にしつつラクマやminneでも作品を販売してきた経験をもとに、この記事を整理しました。以下では公式の記載を確認しながら、両者の違いを手数料・客層・作品タイプの3方向から比べます。
目次
minneとメルカリの構造的な違い(専用マーケットと総合フリマ)

minneは作品専門のマーケットプレイス、メルカリは中古品も扱う総合フリマアプリという運営思想の違いが、集客層と売れ方を分けています。なぜなら、扱える出品物の範囲が最初から違うからです。GMOペパボ株式会社が運営するminneの特定商取引法に基づく表記では、売買の対象が作品と購入オプションという枠組みで定義されています(出典:minne 特定商取引法に基づく表記)。
一方でメルカリ公式ヘルプによると、こちらは新品・中古品を問わず幅広いカテゴリーを扱います。手作りの作品は、そのなかの一部門という位置づけです(出典:メルカリ公式ヘルプ)。「専門か総合か」を意識しないまま出品先を決めると、狙った客層に届かないまま終わります。
この差は在庫の持ち方にも出ます。minneは同じ作品に複数の在庫数を設定して売れるたびに自動で減らせる設計で、シリーズ展開と相性がよい。メルカリは1出品1商品が基本のため、同じものを続けて売る場合は出品し直す手間が毎回かかります。
手数料・送料・利益を比較する
販売手数料はどちらも10%前後で並びますが、料率のかかる範囲と振込手数料の差で最終的な手取りが変わります。以下は2026年8月時点で両社の公式ページに書かれている内容です。
| 項目 | minne | メルカリ |
|---|---|---|
| 販売手数料 | 10.659%(税込)。作品価格と購入オプション価格と送料の合計額にかかる | 10%。販売価格にかかる |
| 振込手数料 | 220円 | 一律200円(お急ぎ振込は追加で200円) |
| 出品の主な対象 | 作品と購入オプション | 新品・中古品を問わず幅広いカテゴリー |
| 在庫の持ち方 | 1作品に複数在庫を設定できる | 1出品1商品が基本 |
| 運営会社 | GMOペパボ株式会社 | 株式会社メルカリ |
minneの公式表記には「購入者との間で作品の売買契約が成立した場合、作品価格と購入オプション価格と送料の合計額の10.659%(税込)」とあります。つまり送料を購入者負担にしても、その送料分にまで料率がかかる計算です。メルカリ側は「販売価格から10%を販売手数料としていただいております」という書き方で、送料を出品者が負担する場合は手数料と送料が別々に引かれます。
「購入者との間で作品の売買契約が成立した場合、作品価格と購入オプション価格と送料の合計額の10.659%(税込)」(minne 特定商取引法に基づく表記より)
数字で置くと差が見えます。作品2,500円・送料350円で送料込み2,850円を受け取る場合、minneの手数料は2,850円の10.659%で約304円。メルカリで販売価格2,850円・送料350円を出品者が負担すると、手数料285円と送料350円が引かれます。料率だけを並べると横並びに見えますが、送料をいくらに設定するかで手取りの順位は入れ替わります。なぜなら、片方は送料にも料率が乗るからです。
国税庁のタックスアンサーによると、副業による所得は収入から必要経費を差し引いた金額で計算します(出典:国税庁 No.1906)。給与所得者で副業の所得が年間20万円を超える場合に申告が必要になる点は、どちらの販売先でも共通です。手数料も送料も経費側に入るため、月ごとの記録を残しておくと後の作業が軽くなります。
どっちで売る?作品タイプ別の使い分け
オーダーメイド性が高くブランドを育てたい作品はminne向き、トレンド性が高くスピード重視の作品はメルカリ向き。これが基本の分け方です。
- 一点物・作家性の強い作品:在庫設定と購入オプションを活かしやすく、ファンになった購入者がリピートしやすい
- 量産型・トレンド系の小物:メルカリの利用者数を活かし、短期間で数を動かしたいときに向く
- 季節性の高い実用品(帯揚げ・巾着など和装小物):シーズン前はminneでブランドを育て、直前期はメルカリで露出を広げる併用が機能しやすい
筆者は、まず1つの販路で反応を見てから広げるほうが失敗しにくいと感じています。どちらか一方から始めたい場合は、利用者数の多い側の手順を先に押さえておくと迷いが少なくなります(関連記事:メルカリでハンドメイド販売の始め方【初心者ガイド】)。作品タイプ別の売れ筋を具体的に知りたい方は、メルカリで売れるハンドメイドは?現役作家が選ぶ10選もあわせてどうぞ。
なお、メルカリShopsとフリマ出品のどちらを使うかで迷っているなら、メルカリShopsとフリマ出品はどっちがいい?で整理しています。3つを並べて考えると全体像がつかみやすくなります。
併売のコツと注意点
併売の最大のコツは在庫管理を一本化すること。これで二重販売のトラブルを防げます。なぜなら、売れたことに気づくのが遅れると、同じ現物を二人に売ってしまう事故が起きるからです。売れた瞬間に別マーケットの在庫数も更新する運用ルールを、出品前に決めておきましょう。
| 併売のメリット | 併売のデメリット |
|---|---|
| 露出機会が増え、客層を分散できる | 在庫管理・価格改定の手間が単純に倍以上になる |
| 片方の販路の規約変更リスクを分散できる | レビュー・評価が分散し、どちらも実績が育ちにくい |
| 作品タイプごとに最適な販路を選べる | 受注が重なった際の材料調達が急に厳しくなる |
2026年6月、Apron Daysでは売れ行きが急に伸びた際に普段の仕入れ先だけでは材料が足りなくなり、別の店から集めて対応したことがありました。併売すると注文の重なりが想定より早く訪れやすいので、仕入れ先を複線化しておくと結果的にリスクヘッジになります(関連記事:ハンドメイド材料の仕入れ先と複線化のコツ)。
個人同士の取引である以上、運営会社が仲裁してくれるとは限りません。国民生活センターが2018年2月に公表した資料には、次のような相談事例が載っています。
「フリマアプリで購入した商品が偽物だったのに出品者に返品に応じてもらえず、アプリ運営事業者に相談したら『当事者間で話し合うように』と言われた」(国民生活センター 2018年2月22日公表資料 事例1より)
同資料によると、フリマサービス関連の相談は2012年度の173件から2016年度は2,917件へ増え、2017年度は3,330件に達しています。件数は当時のものですが、「トラブルを当事者間で解決することが困難な場合がある」という問題点の指摘は、販路を増やすほど自分に返ってくる話です(出典:国民生活センター 相談急増!フリマサービスでのトラブルにご注意)。※併売する販路が増えるほど対応窓口も増えるため、発送前の検品や梱包ルールを統一しておくと対応の手間を減らせます。
よくある質問(FAQ)
minneとメルカリ、初心者はどっちから始めればいいですか?
利用者数が多く販売スピードを実感しやすいメルカリから始め、慣れてきたらminneでブランドを育てる流れが取り組みやすいでしょう。反応がすぐ返ってくるほうが、写真や説明文の改善サイクルも回しやすくなります。
minneとメルカリを両方使うと手数料は二重にかかりますか?
いいえ。販売手数料は取引が成立した側にだけ発生し、二重にはなりません。ただし振込手数料は販路ごとに別々にかかるため、少額を頻繁に引き出すと手数料負けしやすくなります。
メルカリでハンドメイドは売れにくいと聞きますが本当ですか?
カテゴリーが広いぶん埋もれやすいのは事実です。一方で、検索されやすい語をタイトルに入れ、写真を複数枚そろえるだけでも見え方は変わります。
送料込みで出品すると手数料はどうなりますか?
minneは作品価格と購入オプション価格と送料の合計額に10.659%がかかります。送料を高めに設定した作品ほど手数料額も増えるため、価格を決める前に送料込みの手取りを計算しておくと安心です。
まとめ
ポイントは3つあります。minneとメルカリの使い分けは、「専用マーケットか総合フリマか」という構造の違いを押さえるところから始まります。
- minneは作品専門で在庫数を設定でき、メルカリは利用者数が多く露出力が高い
- 販売手数料はminne10.659%・メルカリ10%。ただし料率のかかる範囲が違う(2026年8月時点)
- 一点物はminne、量産・トレンド系はメルカリ、併売するなら在庫管理の一本化が必須
Apron Daysでは今後も、複数マーケットの使い分けと、現役作家としての実感を交えたノウハウを発信していきます。
