minneとメルカリのどちらが売れるかは、作品タイプと客層で入れ替わります。ハンドメイド専門のminneは「作品を探しに来た人」に届き、総合フリマのメルカリは「何かを探しに来た人」の母数で勝負する設計です。販売手数料はminne 10.659%・メルカリ10%とほぼ同水準ですが、料率がかかる範囲・振込手数料・購入者が負担する支払手数料の3点で手取りと売れやすさが変わります。
この記事でわかること
- 「どっちが売れるか」を分ける構造の違いと、それぞれの客層
- 出品者側の手数料と購入者側の支払手数料の比較(2026年9月21日に公式表記を確認)
- 作品タイプ別の使い分けと、併売するときの注意点
Apron Daysの著者は和装小物のハンドメイド作家で、複数のマーケットに作品を出しています。この記事は2026年9月21日にminne・メルカリ・国税庁・国民生活センターの公開ページを読み直し、手数料・客層・作品タイプの3方向から整理し直したものです。
目次
「どっちが売れる」の答え|売れ方の構造がちがう
結論として並べるなら、作家買い・ギフト用途はminne、価格と回転で勝負する小物はメルカリ。売れる総量ではなく、売れる理由がちがうからです。
minneは出品できる対象が最初から絞られています。運営元はGMOペパボ株式会社。特定商取引法に基づく表記では、売買の対象が作品と購入オプションという枠組みで定義されていました(出典:minne 特定商取引法に基づく表記)。つまり検索して訪れる人は、最初から手づくりを買う気で来ている。
対してメルカリは出品料が無料で、取引が成立したときだけ販売価格の10%を販売手数料として支払う仕組みです(出典:メルカリ「メルカリの手数料」)。参入コストが低いぶん出品数が多く、同じカテゴリーに中古品も並びます。買う気の強さより、見つけてもらえるかどうかが先に効く場所。
この差は在庫の持ち方にも出ます。minneは同じ作品に複数の在庫数を設定して売れるたびに自動で減らせる設計で、シリーズ展開と相性がよい。メルカリは1出品1商品が基本のため、同じものを続けて売る場合は出品し直す手間が毎回かかります。
- minneで売れやすいもの:一点物、オーダー要素のある作品、贈り物として選ばれる作品
- メルカリで売れやすいもの:定番の小物、季節もの、写真1枚で用途が伝わる作品
minneとメルカリの構造的な違い(専用マーケットと総合フリマ)

専門マーケットと総合フリマという運営思想の違いが、集客層と売れ方を分けています。なぜなら、扱える出品物の範囲が最初から違うからです。
minne側は前述のとおり作品と購入オプションが売買の対象。メルカリ側は出品カテゴリーを限定せず、手づくり品はその中の一部門という位置づけになります。専門か総合かを意識しないまま出品先を決めると、狙った客層に届かないまま終わる。ここが最初の分かれ道です。
購入者の入口が違えば、必要な準備も変わります。minneでは作品の世界観とプロフィールが読まれやすく、メルカリでは検索語と1枚目の写真が先に効く。同じ作品でも、説明文の書き方を変えたほうがいい理由はここにあります。
手数料を出品者側と購入者側の両方で比較する
販売手数料はどちらも10%前後で並びますが、料率のかかる範囲と振込手数料の差で最終的な手取りが変わります。さらに見落とされやすいのが、購入者が払う支払手数料の差でした。以下は2026年9月21日に両社の公式ページで確認した内容です。
| 項目 | minne | メルカリ |
|---|---|---|
| 販売手数料 | 10.659%(税込)。作品価格と購入オプション価格と送料の合計額にかかる | 10%。販売価格にかかる |
| 出品料 | 無料 | 無料 |
| 振込手数料 | 220円 | 一律200円(お急ぎ振込は追加で200円) |
| 購入者の支払手数料 | コンビニ払い・キャリア決済・Pay-easyは275円、後払いは450円。それ以外は無料 | クレジットカード払い等は無料。コンビニ・ATM・キャリア決済は金額帯別に100〜880円 |
| 在庫の持ち方 | 1作品に複数在庫を設定できる | 1出品1商品が基本 |
| 運営会社 | GMOペパボ株式会社 | 株式会社メルカリ |
minneの公式表記には次のように書かれています。
「購入者との間で作品の売買契約が成立した場合、作品価格と購入オプション価格と送料の合計額の10.659%(税込)」(minne 特定商取引法に基づく表記より)
つまり送料を購入者負担にしても、その送料分にまで料率がかかる計算です。メルカリ側は「販売価格から10%を販売手数料としていただいております」という書き方で、送料を出品者が負担する場合は手数料と送料が別々に引かれます。
数字で置くと差が見えます。作品2,500円・送料350円で送料込み2,850円を受け取る場合、minneの手数料は2,850円の10.659%で約304円。メルカリで販売価格2,850円・送料350円を出品者が負担すると、手数料285円と送料350円が引かれます。料率だけを並べると横並びに見えますが、送料をいくらに設定するかで手取りの順位は入れ替わる。なぜなら、片方は送料にも料率が乗るからです。
購入者側にも差があります。メルカリの支払手数料は2023年5月23日に改定されました。コンビニ払い・ATM払い・キャリア決済では5,000円までが100円、5,001〜10,000円が200円、40,001円以上で880円という金額帯別の設定。minneは同じ決済方法が275円で固定、後払いのみ450円です。低価格帯の作品ほどメルカリ側の負担が軽く、1万円を超えるあたりから関係が逆転していきます。
振込の回数も効きます。メルカリ側は金融機関や申請金額に関わらず1回200円。例外はメルカリバンクに登録したみんなの銀行口座への申請で、こちらは無料かつ原則即時反映です(出典:メルカリ「振込申請とは」)。少額をこまめに引き出すと、手数料だけで利益が削れていきます。手数料の積み上げ方はメルカリでハンドメイドを売るときの手数料と利益の計算方法2026でも扱っています。
国税庁のタックスアンサーによると、副業による所得は収入から必要経費を差し引いた金額で計算します(出典:国税庁 No.1906)。給与所得者で副業の所得が年間20万円を超える場合に申告が必要になる点は、どちらの販売先でも共通です。手数料も送料も経費側に入るため、月ごとの記録を残しておくと後の作業が軽くなります。
どっちで売る?作品タイプ別の使い分け
オーダーメイド性が高くブランドを育てたい作品はminne向き、トレンド性が高くスピード重視の作品はメルカリ向き。これが基本の分け方です。
- 一点物・作家性の強い作品:在庫設定と購入オプションを活かしやすく、ファンになった購入者がリピートしやすい
- 量産型・トレンド系の小物:メルカリの出品数の多さを露出に変えられ、短期間で数を動かしたいときに向く
- 季節性の高い実用品(帯揚げ・巾着など和装小物):シーズン前はminneでブランドを育て、直前期はメルカリで露出を広げる併用が機能しやすい
最初から二正面で走るより、片方で反応を見てから広げるほうが判断材料はそろいます。どちらか一方から始めたい場合は、出品数の多い側の手順を先に押さえておくと迷いが少ない(関連記事:メルカリでハンドメイド販売の始め方【初心者ガイド】)。作品タイプ別の売れ筋を具体的に知りたい方は、メルカリで売れるハンドメイドは?現役作家が選ぶ10選もあわせてどうぞ。
なお、メルカリShopsとフリマ出品のどちらを使うかで迷っているなら、メルカリShopsとフリマ出品はどっちがいい?で整理しています。3つを並べて考えると全体像がつかみやすくなります。
併売のコツと注意点
併売の最大のコツは在庫管理を一本化すること。これで二重販売のトラブルを防げます。なぜなら、売れたことに気づくのが遅れると、同じ現物を二人に売ってしまう事故が起きるからです。売れた瞬間に別マーケットの在庫数も更新する運用ルールを、出品前に決めておく。
| 併売のメリット | 併売のデメリット |
|---|---|
| 露出機会が増え、客層を分散できる | 在庫管理・価格改定の手間が単純に倍以上になる |
| 片方の販路の規約変更リスクを分散できる | レビュー・評価が分散し、どちらも実績が育ちにくい |
| 作品タイプごとに最適な販路を選べる | 受注が重なった際の材料調達が急に厳しくなる |
在庫管理と同じくらい効いてくるのが、材料の調達経路でした。販路を増やすと注文の重なり方は読みにくくなる。同じ材料を複数の店から調達できる状態にしておくと、受注が集中した週の打ち手が増えます(関連記事:ハンドメイド材料の仕入れ先と複線化のコツ)。発送の手順も販路ごとにばらつくため、メルカリ発送方法2026|らくらく・ゆうゆう・ネコポス・普通郵便の比較で自分の定番を決めておくと迷いが減ります。
個人同士の取引である以上、運営会社が仲裁してくれるとは限りません。国民生活センターが2018年2月22日に公表した資料には、次のような相談事例が載っています。
「フリマアプリで購入した商品が偽物だったのに出品者に返品に応じてもらえず、アプリ運営事業者に相談したら『当事者間で話し合うように』と言われた」(国民生活センター 2018年2月22日公表資料 事例1より)
同資料によると「2017年度の相談件数(3,330件)は既に2012年度(173件)の20倍近くに増えて」おり、2016年度は2,917件でした。件数は当時のものですが、「トラブルを当事者間で解決することが困難な場合がある」という問題点の指摘は、販路を増やすほど自分に返ってくる話です(出典:国民生活センター 相談急増!フリマサービスでのトラブルにご注意)。※併売する販路が増えるほど対応窓口も増えるため、発送前の検品や梱包ルールを統一しておくと対応の手間を減らせます。
よくある質問(FAQ)
minneとメルカリ、結局どっちが売れるのですか?
作品タイプで入れ替わります。作家買いやギフト用途の作品は、手づくりを探しに来る人が集まるminneのほうが刺さりやすい。定番の小物や季節ものは、出品数も利用者も多いメルカリで回したほうが動きます。どちらか一方が常に有利ということはありません。
minneとメルカリ、初心者はどっちから始めればいいですか?
販売スピードを実感しやすいメルカリから始め、慣れてきたらminneでブランドを育てる流れが取り組みやすいでしょう。反応がすぐ返ってくるほうが、写真や説明文の改善サイクルも回しやすくなります。
minneとメルカリを両方使うと手数料は二重にかかりますか?
いいえ。販売手数料は取引が成立した側にだけ発生し、二重にはなりません。ただし振込手数料は販路ごとに別々にかかるため、少額を頻繁に引き出すと手数料負けしやすくなります。
メルカリでハンドメイドは売れにくいと聞きますが本当ですか?
カテゴリーが広いぶん埋もれやすいのは事実です。一方で、検索されやすい語をタイトルに入れ、写真を複数枚そろえるだけでも見え方は変わります。
送料込みで出品すると手数料はどうなりますか?
minneは作品価格と購入オプション価格と送料の合計額に10.659%がかかります。送料を高めに設定した作品ほど手数料額も増えるため、価格を決める前に送料込みの手取りを計算しておくと安心です。
まとめ
要するに、「どっちが売れるか」は総量ではなく作品タイプで決まります。
- minneは作品を探しに来た人に届き、在庫数を設定できる。メルカリは出品数と利用者の多さが露出になる
- 販売手数料はminne 10.659%・メルカリ10%。料率のかかる範囲と購入者の支払手数料まで見て比べる(2026年9月21日確認)
- 一点物はminne、定番・季節ものはメルカリ、併売するなら在庫管理の一本化が必須
Apron Daysでは、複数マーケットの使い分けと手数料まわりの実務情報を今後も更新していきます。
