作家Eriiの視点から
「Erii 和装小物店」を運営し、取引5,878件・評価★5.0を重ねてきました。価格設定は最初に必ずつまずくところです。安すぎて手元に何も残らない、高すぎて売れない——その間で迷う人がほとんど。私自身も最初は「とりあえず安く」で失敗しました。この記事では、感覚ではなく原価から逆算する値付けの考え方を、現役作家の視点でまとめます。
ハンドメイド作品の価格設定とは、材料費・手数料・送料・自分の手間賃を積み上げて、利益が残る販売価格を決めることです。
メルカリの販売手数料は10%。ここに送料・梱包材・材料費を乗せて計算しないと、売れても赤字になります。価格は「原価の積み上げ+市場相場」の2方向から決めるのが基本です。
この記事でわかること
- ハンドメイド作品の値段を原価から逆算する計算式
- メルカリの手数料・送料を価格にどう織り込むか
- 「安売りループ」を抜けて利益を残す値付けのコツ
2026年6月時点の手数料・市場の状況をもとに、Apron Daysが現役作家Eriiの視点でまとめました。値付けは一度決めても見直してよいものです。まずは赤字にならないラインを知ることから始めましょう。
ハンドメイドの価格設定とは?まず原価を全部出す

価格設定の出発点は、1つ作るのにいくらかかっているかを正確に出すことです。先に結論を言うと、材料費だけで計算すると必ず赤字になります。なぜなら、メルカリでは販売手数料・送料・梱包材という「材料以外のコスト」が必ず発生するからです。
原価に含めるべき項目は次の5つです。
- 材料費:布・パーツ・糸など。1作品あたりに按分する
- 販売手数料:メルカリは販売価格の10%
- 送料:らくらくメルカリ便など。自己負担(送料込み)なら原価に入れる
- 梱包材:OPP袋・台紙・封筒・緩衝材
- 手間賃(工賃):制作時間 × 自分の時給
正直なところ、多くの人が抜かすのが「手間賃」です。これを0円にすると、作れば作るほど自分の時間がタダ働きになります。Apron Daysでは、安くても最低時給分は織り込むことを推奨しています。
価格の計算式(赤字にならない最低ライン)
赤字を避けるための最低販売価格は、次の式で求められます。
販売価格 =(材料費 + 送料 + 梱包材 + 手間賃)÷(1 − 0.10)
※0.10 はメルカリ販売手数料10%。手数料は「売値」にかかるので、足し算ではなく割り戻して計算します。
たとえば材料費400円・送料210円・梱包材50円・手間賃300円なら、合計960円 ÷ 0.9 = 約1,070円が赤字にならない最低ライン。ここを下回ると、売れても利益はマイナスです。
メルカリの手数料・送料を価格に織り込む

価格設定でいちばん見落とされるのが「手数料は売値にかかる」という点です。結論として、原価に手数料を足し算するのではなく、利益率から割り戻すのが正しい計算です。なぜなら、価格を上げると手数料額も増えるため、足し算では取りこぼしが出るからです。
| 原価から決めるメリット | 注意点・デメリット |
|---|---|
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送料込み・着払いの考え方
メルカリでは「送料込み(出品者負担)」が主流で、購入されやすい傾向があります。一方で送料を自己負担する分、価格に上乗せが必要です。実際にハンドメイドを販売する人は、まず軽量・小サイズの作品から始めると送料負担が小さく、価格を相場に合わせやすくなります。
確定申告・税金は早めに確認を

販売が軌道に乗ると、避けて通れないのが税金です。結論として、ハンドメイド販売で得た所得は課税対象になり得るため、早い段階で国税庁の情報を確認しておくべきです。なぜなら、副業でも一定額を超える所得には申告義務が生じるからです。
「給与所得者で、給与所得・退職所得以外の所得金額の合計額が20万円を超える人は、原則として確定申告が必要です。」
— 国税庁「確定申告が必要な方」(国税庁)
所得とは「売上 − 必要経費」です。材料費・送料・手数料は経費にできるため、レシートや取引履歴は保管しておきましょう。なお、扶養や控除の扱いは状況により異なるため、最終判断は税理士など専門家にご相談ください。Apron Daysはあくまで一般的な情報提供にとどめます。
注意点・よくある失敗

- 手間賃ゼロの安売りループ:相場より安くすると一時的に売れても、利益が残らず疲弊する
- 送料を読み違える:大型・重量作品は送料が一気に上がり、価格設定が崩れる
- キャラクター・ブランドの無断使用:著作権・商標を侵害するモチーフの販売はトラブルのもと。文化庁の情報も確認を
- 原価を作品ごとに按分しない:まとめ買いした材料費を1作品に全部乗せると割高になる
著作権の扱いは判断が難しいため、不安があれば文化庁の解説を確認し、最終的な判断は弁護士など専門家に相談してください。
よくある質問(FAQ)
ハンドメイド作品の値段はどう決めればいいですか?
材料費・送料・梱包材・手間賃を合計し、メルカリ手数料10%を割り戻した額が最低ラインです。そのうえで同種作品の相場と照らし合わせ、利益が残る価格に調整します。
メルカリの販売手数料はいくらですか?
メルカリの販売手数料は販売価格の10%です。手数料は売値にかかるため、原価に足すのではなく利益率から割り戻して価格を決めます。
ハンドメイド販売で確定申告は必要ですか?
給与所得者で、給与・退職所得以外の所得(売上−経費)の合計が20万円を超える場合は原則として確定申告が必要です。詳細・個別判断は国税庁の情報や税理士にご確認ください。
まとめ
結論として、ハンドメイドの価格設定は「原価の積み上げ」と「市場相場」の両方から決めるのがポイントです。
- 材料費だけでなく手数料10%・送料・梱包材・手間賃を全部入れる
- 手数料は足し算ではなく利益率から割り戻す
- 所得20万円超は確定申告。経費の記録を残し、最終判断は専門家へ
Apron Daysでは、現役作家Eriiの実体験をもとに、メルカリ副業・ハンドメイド販売のノウハウを今後も発信していきます。値付けは怖がらず、まずは赤字にならない最低ラインを知ることから始めてみてください。作品づくりの参考にミシン選びの基礎や、姉妹サイトErii 和装小物店の作品事例もあわせてご覧ください。
本記事について
最終更新: 2026-06-10 / 執筆・編集: Erii(Apron Days)。本記事は2026年6月時点の公開情報と現役作家の経験に基づいて作成しています。手数料・送料・税制は変更される場合があるため、最新情報はメルカリ公式・国税庁・文化庁でご確認ください。税務・著作権に関する最終判断は税理士・弁護士等の専門家にご相談ください。本記事は一般的な情報提供を目的とし、個人の感想を含みます。プライバシーポリシー・お問い合わせもご参照ください。
著者プロフィール
Erii(「Erii 和装小物店」店主)。ハンドメイド作家として取引5,878件・評価★5.0を達成。和装をカジュアルに楽しむ小物を制作・販売。姉妹サイト erii-waso.com ではショップと作品事例を公開しています。






